やすらぎ鍼灸接骨院の日記

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やすらぎ通信vol.69 「マイコプラズマ肺炎」

今年はマイコプラズマ肺炎が大流行しているそうです。元々若い方によくみられる病気ですが今年は8割が子供だそうです。

かつては4年に一回くらいの周期で流行していましたが最近ではこの周期も崩れて来ています。

かつてはといえば、昔この肺炎はマイコプラズマ球菌によって引き起こされるといわれておりました。

ところが、よくよく研究してみるとこの肺炎はマイコプラズマニューモニエという非常に珍しい微生物によって起こっている事が判りました。


(1)肺炎マイコプラズマの珍しい特徴:

【ウィルス】
大きさ・・・小さい
増え方・・・他生物の細胞に入り込み増殖
形・・・細胞壁なし
抗生物質・・・無効

【細菌】
大きさ・・・大きい
増え方・・・自己代謝
形・・・細胞壁あり
抗生物質・・・有効

マイコプラズマ
大きさ・・・中間
増え方・・・細菌と同じ
形・・・ウィルスと同じ
抗生物質・・・一部効かない



肺炎マイコプラズマは直径125~153nm程度の小さな病原体です。
ウィルスは通常、生きた細胞に入り込み増殖しなければなりませんが肺炎マイコプラズマは細胞に入り込まずに自己の代謝によって増殖します。
細菌は通常、細胞に細胞壁という壁を持っていますが肺炎マイコプラズマはこの壁がありません。
一部の抗生剤は効くので一応細菌の部類に分類されています。

マイコプラズマは肺炎は診断が非常に難しい病気です。

多くの検査に健康保険適用が出来ない上に培養に時間が掛かるため、一般的に余り検査をしません。
また、聴診や胸のレントゲンでも特徴的な所見が無いので、とても判り難く流行し易いです。


(2)症状:
痰(タン)を伴わない乾いた咳が物凄く出て、胸が痛み、熱っぽくなります。
血液検査で採血した血液を冷やすと凝集するのでやっと「あれっ?おかしいぞ」となりマイコプラズマを疑います。

難しい話ですが、多くの抗生物質は細菌の細胞壁を破壊するお薬ですがマイコプラズマはには効きません。
テトラサイクリン系・マクロライド系など細菌がタンパク質合成するのを阻害する抗生物質は有効です。


(3)予後:
合併症を伴わなければ一般的に予後は良好です!


(4)予防:
手洗い、うがい、睡眠、食生活(一部乳酸菌も有効かもといわれております)。
やすらぎ接骨院に通院中の皆様は、是非お灸・温灸で抵抗力を上げてください!
温灸は火傷をしません。10分ほどおとなしく寝ていられるお子様であれば子供でも受けられます!!