やすらぎ鍼灸接骨院の日記

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やすらぎ通信「小脳」 VOL117

町でよく見かける自転車ですが、皆さんは初めから上手に乗れたでしょうか?
初めから乗れる方はごく僅かで、ほとんどの方が何度も転びながら覚えたと思います。
ただ、不思議なことに1度乗り方を覚えてしまえば、何年経っていても乗れると思います。

何故自転車の乗り方は忘れないのか?

今回はそのメカニズムについて簡単にお話したいと思います。

昔から小脳は【運動の調整】という役割があると言われてきました。
倒れずにまっすぐ立ったり、指先の細かい作業ができるのも小脳のおかげです。
かつて小脳の役割はこれだけだと思われていたのですが
近年の研究により、いわゆる体で覚えるというのは【小脳の記憶】という事が分かりました。

私達が何も考えず行動できるのは小脳が覚えていてくれるからなのです。
脳は神経の塊とも表現されますが、小脳には脳の神経の50%が存在します。
その小脳がたくさんの神経を利用して、神経のネットワークを作り行動を記憶します。

先程お話した自転車も小脳が自転車を乗るという行動を記憶して初めて乗れるのです。
1度乗れてしまえば小脳が記憶している為、期間が空いてもまた乗れるのです。

もうひとつの役割として【大脳の思考をコピーして留める】があります。

人間とっさの判断で行動する時がよくあると思います。
普段であればしっかり考えて行動に移すのですが、同じ事を何度も何度も行っていると
やがて何も考えなくても同じ行動をとっさに行えるということです。

このように小脳は体を動かす上で重要な器官であり、中でも無意識の部分を担っています。

[一般的に使われる[運動神経が良い、悪い]というのは小脳によって決まるといっても過言ではありません]

小脳が一番鍛えられる時期は諸説ありますが、大体小中学生の間と言われています。
この時期に色々な運動、スポーツを経験し、取り組むことが大事なのです。

最近では物騒な事件やゲームの影響により、公園で遊ぶことが少なくなっているように感じます。
神奈川県は「神奈川県児童体力・運動能力調査報告書」の中でも、体力テストの結果が
多くの項目で全国平均を下回っていると報告しています。
神奈川県は児童の運動習慣の確立と生活習慣改善を目指した[朝のラジオ体操プロジェクト]を実施しています。
特に生活習慣が乱れやすい休みの日に児童だけではなく地域全体が関心を持ち、本県の目標とする
健康寿命日本一」の一助となるよう働きかけるものです。(神奈川県ホームページ抜粋)

このように神奈川県も取り組んでいますので、まずは皆さんもお子さんやお孫さんをラジオ体操から誘ってみてはいかがでしょうか?