やすらぎ鍼灸接骨院の日記

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やすらぎ通信vol.23 「半身浴」(2010.10.2)

最近、寒い日が続きますね。
つい1ヶ月前まで猛暑日だったとは…今では遠い日のことのように思えます。

これからの季節、どんどん気温が下がっていくにつれて気になるのが体の冷えです。

そこで今回は、そんな冷えにうってつけの『半身浴』についてご紹介したいと思います。
以前、やすらぎ通信でお風呂について紹介しましたが、今回はさらに詳しくkご紹介したいと思います。

寒い時は、やはり熱いお湯に浸かる方が多いと思います。熱いお湯に浸からないと温まった気がしないという方も多いと思います。
しかし、熱い湯船に肩までどっぷり浸かる方法だと、心臓や皮膚への刺激が強く、体の表面だけが温まり体を芯まで温めることができません。
体の芯まで温め、血行を良くするのは、腰から下だけ湯船につかる半身浴が一番いいと言われています。

半身浴では、冷えや血行の改善はもちろん、肩こりや頭痛の解消、疲労回復やストレス解消、リラクゼーションなど様々な効果が得られます。
さらに、ゆったりと気持ちよく汗をかくことができ、汗と一緒に身体に溜まってしまった老廃物を出すことでダイエットの効果も期待できます。

では、半身浴の方法についてご紹介していきます。
半身浴の基本としては、みぞおちのあたりより下の部分だけを湯船に浸け、腕は湯船から出しておきます。
浴槽に張ったお湯が多すぎる場合などは、お風呂の椅子を浴槽内に沈めて利用するなど、楽な姿勢で半身浴が続けられるようにすると良いでしょう。
お風呂のお湯の温度は37~40度程度で、普段入浴する時よりも少しぬる目に感じるぐらいの温度に設定します。
普段、私たちが湯船に浸かり温かいと感じるくらいのお湯は、平均でも41~42度位であると言えます。
しかし、体にとって1番理想的な温度は40度以下、つまり人の体温に近い温度である37~40度位であると言えます。
40度以上の温度では体の自律神経の交感神経が刺激され体全体が緊張し、血流が抑制された状態になってしまいます。
これでは、お風呂に入っても体はリラックスできず逆に興奮してしまいます。
また、身体の芯から温めることが出来ませんので、身体はすぐに冷え、目が冴えてしまって逆に眠れなくなってしまいます。

身体が芯から温まって、半身浴の効果が現れてくるのが20分くらいからなので、入浴時間は30分程度を目安にすると良いでしょう。
半身浴をする際は肩まで浸からないようにすることで効果が高まります。
一見、全身浸かった方が体全体が温まるようにも思えますが、肩まで浸かると上半身だけが先に温まってしまいます。
しかし半身浴では、心臓から遠く血行が滞りがちな下半身を集中的に温めるので、溜まっていた血液が全身に巡り、足先はもちろん、
体全体が温まります。

最後に、半身浴を行うにあたっての注意点を挙げておきます。

この時期、最も注意しなければならないのがお風呂場の寒さです。
まずはお風呂場を暖めましょう。冬のような季節ではお風呂場自体がかなり冷え切っています。
ですから、半身浴を始める前に体や髪の毛を洗ったりして、シャワーの蒸気や湯船の蒸気などでお風呂場全体を暖めるようにするといいでしょう。
また自分の体も、半身浴の前に一度暖めた方がいいでしょう。ですが、半身浴を始める時は上半身はしっかり拭いてください。

肩が少し冷えるなと感じた場合には、乾いたタオルなどを肩に掛けます。
この際、お湯に浸けて濡らしてしまったタオルをかけたのでは、タオルが冷えた時に身体の体温も奪っていってしまうので逆効果になってしまいます。

食べてすぐの半身浴はやめておいたほうがよいでしょう。
全身の血行がよくなることによって、消化のために胃腸に集まるべき血液が不足して、消化不良を起こしてしまうことがあります。

そして、お酒を飲んだ後に半身浴を行うのもやはり、やめたほうがよいでしょう。
飲酒後は血圧が不安定になりがちなので、健康の促進効果よりも体調不良を招いたり、ヒートショックを起こしたりしまう恐れがあります。

半身浴を行うと、汗をたくさんかくため、脱水症状にならない様に上手に水分補給を行なう必要があります。
半身浴の前後に水分補給を行なうことはもちろんですが、できれば半身浴中にも浴室に飲み物を持って入り、水分補給をするほうがよいでしょう。
その際、汗と一緒にビタミンやミネラルなども失われているので、それらを補うスポーツドリンクなどの飲み物を選ぶといいでしょう。


「読書の秋」ですから、半身浴をしている間に読書でもして、心も体もほっこりしてみてはいかがでしょうか。