やすらぎ通信 11月号
やすらぎ通信11月号
昨今、何かとお騒がせしている接骨院。
今回は接骨院に勤務する「柔道整復師って?」というお話です。
そもそも「ほねつぎ」や「接骨院」になぜ柔道が関係あるのか?不思議に思われた方も多いのではないでしょうか?
柔道整復師が使う「整復術」の歴史は古く、奈良時代の大宝律令に官職として記載があります。
また、日本最古の医書「医心法」の18巻に脱臼・骨折・打撲・創傷について詳細な記載があります。
時は流れ、戦国時代に「殺法」・「活法」に関する多くの記述が登場します。
殺法は御存知の通り相手をやっつける方法です。
正対する活法は傷ついた者の治療法や手当ての方法です。
当時は戦場で刀が折れ矢が尽きたときに相手を素手で仕留める技術を「柔術」と言いました。叩いたり、蹴ったり、突いたりする技術も多くあり日常の稽古でも多くのケガ人が出ました。
その骨折・脱臼・捻挫・打撲や仮死状態の蘇生、出血(刀創)なども当時は対処していたそうです。
明治維新後、西洋を万能とした医療制度改革が行われ、我々の諸先輩方は陰に隠れ、明治7年の医制の制定と14年の漢方医学廃止で一旦はほとんどいなくなりました。
大正になり柔術の各流派が復活運動を起こし、昭和22年に資格認定され「都道府県知事免許」、平成に「厚生労働省免許」となり現在に至ります。
日本古来の経験医学であり数多の工夫と研究を重ねた技術を、現代でも大切に活かして行きたいものです。
担当:國澤